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百貨店業界の就職ポイントとは?業界研究でわかったメリットや選び方

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「百貨店によく行くからなじみがある」

「ブランドショップや日用品の売場で働いてみたい」

繁華街やターミナル駅などに立地しているため、デパートに親しみを感じて業界に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。

ただ、就活のためには百貨店業界の就活ポイントを知っておく必要があります。そこで本記事では、以下の内容を具体的に解説していきます。

  • 百貨店業界の仕事内容
  • 百貨店業界が向いている人の特徴
  • 百貨店業界のメリット・デメリット

併せて、新型コロナウイルスの感染拡大による業界の動向にも目を向けながら、収入や将来性を考えることも大切です。ぜひ、百貨店業界の全体像を確認しながら、就職へのイメージをふくらませていきましょう。

目次

百貨店業界業界とは?仕組みを解説

百貨店業界業界とは?仕組みを解説

百貨店業界とは、複数の商品を陳列することから百貨店と呼ばれ、その他にはデパートと表現されることもあります。店舗によっては高級ブランドを取り扱っており、ショッピングモールと比べると華やかなイメージがあるのではないでしょうか。

ショッピングモールとの違いが分かりにくい業界ですが、経済産業省によると百貨店は以下のように定義されています。

衣・食・住の商品群の販売額がいずれも10%以上70%未満の範囲内にあると同時に、従業者が常時50人以上おり、かつ売り場面積の50%以上において対面販売を行う業態

業態別の特徴 – 経済産業省

上記によると、衣料品が主軸の商業施設は百貨店に該当しないことが分かります。また、日本百貨店協会に加盟しているデパートを百貨店とみなすことも。

百貨店業界は、「衣・食・住の多彩な商品をメーカーや卸売業者から仕入れて販売する」、「ブランドショップなどのテナント料で収益を得る」といったビジネスで営業しています。

百貨店業界の仕事内容

百貨店業界の仕事内容

百貨店業界に就職する場合、主に次の3つの職種によって仕事内容が分かれます。

  • 販売職
  • 営業職
  • バイヤー

就職後、どの職種を担当するかで仕事内容に大きな違いがあるため、ひとつずつ見ていきましょう。

1.販売職

デパートの店頭でお客様に商品をセールスするのが販売職です。百貨店の仕事でも、1番イメージしやすい職種といえるでしょう。

お客様の商品に対する質問に答えたり、会話の中でお客様のニーズをキャッチしてより良い提案をしたり、といった業務が中心です。販売職は、百貨店の顔ともいえる存在で、デパートのイメージにふさわしい接客マナーや言葉使いなどに気をつけなければなりません。

販売以外にも、商品管理や発注業務、経理や日報の作成といった販売業務に関わる事務全般も大切です。

2.営業職

百貨店の商品を、継続的かつ規模感の大きい売上のある法人や個人の顧客に対して、販売するのが営業職の仕事内容です。顧客のもとを訪問して新商品や高級品の提案や大口取引を契約します。

なお営業職には、お歳暮や贈答品などのギフト販売やオンラインショップを管理する内勤営業と、お客様である企業や自宅まで足を運んで営業する外商営業の2種類があります。

3.バイヤー

百貨店の店頭に並べる商品を買い付けするのが、バイヤーです。ただ、商品の取引をするのではなく、時代や流行、季節や地域性、顧客データなど、さまざまな角度からニーズを分析して、売上アップにつながる商品を選定します。メーカーや卸売業者との取引交渉から、店頭での販売価格の決定まで、幅広い業務が求められる職種です。

なおバイヤーになるには、就職後に販売職や営業職で百貨店業務のキャリアを重ねた人の中から選ばれます。

百貨店業界に必要な資格や経験

百貨店業界に必要な資格や経験

百貨店業界の就職では、必ず必要な資格や経験などはありません。就活では、販売や接客のアルバイト経験があると選考で有利に働く可能性はありますが、こだわる必要はないでしょう。

百貨店で働きたいという意欲や熱意、店頭の販売で求められる接遇や人柄といったポイントのほうが、面接で評価される傾向があります。

百貨店業界が向いている人の特徴

百貨店業界が向いている人の特徴

百貨店業界で働くなら、次のような性格や人柄の方が向いているでしょう。ここでは3つの特徴を紹介します。

1.商品知識の吸収に意欲的な人

百貨店の店頭には、衣・食・住に関わる豊富な商品が多数並びます。また、フロアや売場ごとに取り扱う商品ジャンルも様々です。就職後、ある程度の希望は考慮されるものの、配属先は会社が決定しますので、販売職としてどのようなジャンルや商品でも対応できるように商品知識を磨く姿勢が大切です。

2.相手の困りごとを察知できる人

百貨店の職種である販売職・営業職・バイヤーのいずれに配属されても、お客様やお得意様のニーズをキャッチして、困りごとを解決するための商品提案が大切です。

例えば、お世話になった方への贈答品を選びに訪れたお客様に対して、贈り先の方の年齢や性別、立場といった情報を失礼のないように聞き出しながら、お客様が納得できる商品を紹介します。

また、初対面のお客様のぼんやりとしたイメージに基づいて、数ある宝飾品の中からピッタリの商品を提案する洞察力や深い商品知識も必要です。

相手の気持ちに寄り添って、お客様の立場になった接遇ができる素質のある人が理想といえるでしょう。

3.人が好きで会話が好きな人

百貨店のお客様にとって、満足感のある購買体験となるには、店員との会話が大きな役割を持っています。単に商品を買いに来るだけでなく、店員との会話を通して新しい商品知識の得られることが、百貨店で買い物をする醍醐味のひとつだからです。

お客様のお話に耳を傾けて、ときにはフレンドリーな雰囲気で和やかに接客すると、店員のファンとして百貨店のリピーターになってくれるでしょう。

聞き上手であること、豊富な話題でお客様を飽きさせないこと。そんなキャラクターを百貨店では求めています。

百貨店業界の魅力や就職するメリット

百貨店業界の魅力や就職するメリット

百貨店で働く魅力や就職した場合のメリットはどこにあるのでしょうか。

1.多彩なキャラクターのお客様と触れ合える

百貨店は、年齢や性別、職種、趣味、性格など、様々なお客様が来店します。店頭での販売業務は、1人ひとりのお客様に合った商品の紹介や提案、接遇が必要なので、日々発見の連続でしょう。

また、商品知識を磨いてお客様の心にアピールできるセールスができたときは、百貨店で働く喜びにつながります。

販売職の仕事は、人とのふれあいがベースになっているため、業務を通して色々なお客様の考え方や感じ方に接すると、自然に成長していく仕事といえます。

2.流行や社会の変化に詳しくなる

さらに、豊富なラインナップと流行の商品を次々と扱う百貨店では、時代や社会の変化に敏感になります。

ファッションや日用品、雑貨や宝飾品まで、世の中の流行や逸品に触れることが好きな方なら、百貨店の仕事に面白さややりがいを感じることができるはずです。

百貨店業界の大変さや就職するデメリット

百貨店業界の大変さや就職するデメリット

では、百貨店で働く大変なところやデメリットはあるのでしょうか。

1.豊富な商品知識を身につける必要がある

豊富な商品と出会えることの裏返しでもありますが、自分の好きなジャンルかどうかに関係なく、担当した売場の商品知識を広く深く身につけなければなりません。

お客様への商品説明やおすすめ商品の提案の際、販売員の商品知識があやふやでは信頼感を得られず、販売するのが難しくなります。

また商品数が多かったり、季節やイベントごとに商品の入れ替わりが多かったりと、商品を1通り把握するだけでも大変になります。

2.販売職としての自信と経験が大切

もし、お客様から疑問や苦情を受けたときも、自信を持って真摯に対応する姿勢が重要です。

ある程度、経験を積んでいかなくては身につかない自信もありますが、日頃の商品知識や販売力などの勉強によって販売員としての真価が問われるでしょう。

百貨店業界の有名企業ランキングTOP5

百貨店業界の有名企業ランキングTOP5

ここからは、業界のなかでもとくに有名な百貨店上位5企業を簡単に紹介します。

  • 三越伊勢丹HD
  • 高島屋
  • セブン&アイ・HD
  • エイチ・ツー・オーリテイリング
  • J.フロントリテイリング

1.三越伊勢丹HD

三越と伊勢丹を運営する三越伊勢丹グループの持ち株会社です。2021年度の連結売上高は4183億円で、小売業では国内第9位、百貨店では国内第1位を記録しています。

1904年のデパートメントストア宣言から1世紀を超えて歴史を刻む、日本の老舗百貨店のひとつです。

2.高島屋

デパートのシンボル、バラの包装紙で知られる日本の百貨店の雄です。国内外のグループ商業施設23店舗、うち百貨店区画19店舗を誇ります。

1831年、京都で創業後、呉服商から規模を拡大していき、1898年に大阪店開店。戦後、東京店、大阪店をベースに全国の地方都市へ進出し、国際的な百貨店グループを形成しています。

3.セブン&アイ・HD

コンビニエンスストアのセブン-イレブン・ジャパンやイトーヨーカ堂を中核とした持ち株会社の百貨店事業に(株)そうご・西武があります。そごう4店舗、西武6店舗を全国展開しています。

2009年、ミレニアムリテイリング・そごう・西武百貨店の3社合併して現在の「そごう・西武」になりました。

4.エイチ・ツー・オーリテイリング

百貨店事業として(株)阪急阪神百貨店を展開。阪急百貨店は全国11店舗、阪神百貨店は関西4店舗を運営中です。

店舗の中でも大阪・梅田にある阪急うめだ本店は、西日本最大の売上で、地域のお客様から信頼を集めています。

5.J.フロントリテイリング

大丸と松坂屋のブランド名で百貨店展開をしている共同持ち株会社です。グループの収益構成比の約6割を百貨店事業が占めている点が特徴です。

関西に店舗が集中しているほか、北海道から関東・東海、四国から九州まで、広範囲に全国展開しています。

百貨店業界の志望動機の書き方

百貨店業界の志望動機の書き方

百貨店業界に応募する際、選考の大きな材料となる志望動機を書くポイントはどこにあるのでしょうか。百貨店業界の志望動機をまとめるときに知っておきたいポイントを紹介します。

1.応募先の百貨店である理由をアピールする

全国に様々な百貨店グループが展開しています。デパートで販売職をしたいのなら、なぜ応募先の企業である必要があるのか、明確な理由が必要です。

そのため、どの百貨店にも当てはまるような志望動機は採用担当者に見透かされてしまいます。希望する百貨店の魅力や独自性、歴史や将来性などをしっかり分析して、採用担当者の心にダイレクトに響く内容に仕上げることが大切です。

2.就職後のキャリアイメージを伝える

百貨店では、様々な職種や業務、部署や売場があります。決まった部署や売場にこだわるよりも「販売職として店頭でお客様と触れ合いながら、経験を積んでいきたい」「素敵な売場作りを実現して、もっとキャリアアップしたい」といった表現のほうが、採用担当者には好まれるでしょう。

就職時に「販売職として婦人服売場で働きたい」と希望していても、その通りに配属が決まるとは限りません。企業側は、どのような部署や売場でも熱意を持って成果を出そう、百貨店を良くしていこう、という姿勢を求めています。

採用側が就職後の新人社員にどのような役割を期待しているのか、イメージしながら自分のキャリアイメージと合わせて志望動機をまとめてみてください。

百貨店業界の自己PRの書き方

百貨店業界の自己PRの書き方

百貨店業界の求める人材像を意識しながら、ポイントを絞った自己PRを伝えることが大切です。

自己PRで大切なポイントは、主に次の2つです。

  • 1)自身の強み
  • 2)対人関係に基づくリーダーシップや実行力

それでは百貨店業界では、どのような人材を求めているのでしょうか。

  • お客様とのコミュニケーションを大切にする人間力
  • 既成概念にとらわれない現状を打破するチャレンジ精神
  • 職場のメンバーと協調しながら新しい発想による行動力

ここで挙げた人材像と、自分の強みを照らし合わせながら、就職後に成果を出せる理由をアピールしていきます。

たとえば、「お客様とのコミュニケーションを大切にする人間力」を重視する百貨店の場合、アルバイトでの販売経験で培った接遇スキルや、実際に商品を提案してお客様の心を動かした成功体験などと絡めながら、簡潔に伝える工夫をしていきましょう。

百貨店業界の年収や給料!ボーナスはいくら?

百貨店業界の年収や給料!ボーナスはいくら?

百貨店業界の就職で気になる年収や待遇面は、どのくらいなのでしょうか。以下の表で、給与やボーナスをチェックしてみてください。

職種名年収月収(ボーナス含む)
販売職250万円〜700万円21万円〜58万円
営業職400万円〜1,000万円33万円〜83万円
バイヤー400万円〜1,000万円33万円〜83万円

百貨店業界の給与水準は、他の業界と比べてやや低めです。しかし、キャリアを積んで営業職やバイヤーなどの職種になれば、1,000万円前後の年収を目指すこともできます。

他の業界の給与水準と比べてみて、やりがいをもって就職できるかどうか、検討してみましょう。

百貨店業界の動向や今後の将来性は?

百貨店業界の動向や今後の将来性は?

コロナ禍の影響でインバウンド需要や一般消費の落ち込みによって、百貨店の売上高は2019年の6.3兆円から2020年には4.6兆円まで大幅に急落しました。

具体的な商品ジャンルでは、新型コロナウイルスの感染拡大によって外出自粛が続いたことから、衣料品の需要が激減。

コロナ禍による生活様式の変化を受けて、百貨店では以前から推進してきたネット通販やオンライン戦略に注力し始めました。三越伊勢丹HDのように、ショッピングアプリを立ち上げて、オンライン上での接客・購入・決済をはじめ、百貨店各社ともデジタル事業の展開を加速しています。

これまで、実店舗での高級品や宝飾品から食料品、日用品まで豊富な品揃えがセールスポイントだった百貨店。急変する社会情勢に対応するため、ネット通販のニーズを取り込み、ブランドイメージと高品質を売りにしたビジネス戦略で新たなチャレンジを続けています。

百貨店業界のよくある質問

百貨店業界のよくある質問

百貨店業界に関して、よくある質問は以下の4つです。

  • 就職後は販売職ではなく本社勤務でキャリアを積みたいのです。採用後の配属は売場になるのでしょうか?
  • 営業職で販売支援という業務があるそうですが、どのようなものですか?
  • 立地による百貨店の違いはありますか?
  • 百貨店業界は文系or理系でも活躍できる?

それぞれ解説します。

Q1.就職後は販売職ではなく本社勤務でキャリアを積みたいのです。採用後の配属は売場になるのでしょうか?

A. 百貨店業界に就職した場合、まず最初の配属は現場の売場になるケースがほとんどです。総務や経理、営業などの部署を希望していても、販売職の経験を積んでからキャリアアップすると考えておきましょう。

Q2.営業職で販売支援という業務があるそうですが、どのようなものですか?

A. 販売支援とは、デパートの集客力を高めて、売上アップを目指す仕事です。営業や企画のジャンルになります。具体的には、定期的に開催する百貨店のイベントや、季節ごとの物産展などの企画から運営、商品選定などを実施します。

Q3.立地による百貨店の違いはありますか?

A. 百貨店業界の特徴を紹介するとき、都市型・鉄道型・地域型という3つの分け方をすることがあります。

都市型とは、三越・伊勢丹や高島屋など江戸時代創業の老舗百貨店が代表的です。呉服商から始まった都市型は、欧米のデパートメントストアを参考にして、アパレルやコスメに強い販売方法を得意としてきました。

鉄道型とは、東急や西武、阪急・阪神といった鉄道会社によって、鉄道駅の駅ビルに展開してきたタイプです。顧客の交通手段と集客が一体化しているため、需要が望める点が大きなメリットです。

地域型は、地方都市を中心に地域密着型の営業を続ける百貨店です。ただし、都市型百貨店による地方のベッドタウンへの進出や、地方鉄道のターミナル駅で営業する鉄道型百貨店なども多く、混在型ともいえるタイプと言えます。

Q4.百貨店業界は文系or理系でも活躍できる?

A. 百貨店業界の就職では、文系と理系どちらも活躍できる業界です。

百貨店への就職は文系で人気で、実際に数多くの先輩が活躍しています。

ただ、数字や機械に強いという点では、理系のほうが経理や設備管理、経営に関わるチャンスは多いかもしれません。

文系か理系かよりも、百貨店業界の求める人材像や熱意、探究心を持っているかのほうが、就職後に活躍の機会が広がるでしょう。

まとめ:時代のニーズを捉えた販売や接客をしたいなら百貨店業界へ

まとめ:時代のニーズを捉えた販売や接客をしたいなら百貨店業界へ

百貨店業界は、コロナ禍によって今、大きな転換点を迎えています。実店舗をベースにしつつネット販売へのシフトを図っていて、今後も新しい発想で業界を切り開く人材が必要です。

コロナ禍で消費の落ち込みにより百貨店全体の売上高は急落しました。しかし、社会状況の変化とともに少しずつ回復傾向になっています。

まずは販売職として店頭でお客様と触れ合うなか、経験を積んでいけば営業職やバイヤーへのキャリアアップの道も開けてきます。華やかなイメージのある百貨店業界の就職は今も人気です。就職を希望している方は、業界研究に基づく対策をスタートしましょう。

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