｢人と接する仕事がしたい｣という思いがある一方で、｢なるべく収入が高い仕事に就きたい｣という思いもあると、どちらを優先すればいいか迷ってしまいます。しかし、人と接しながら高収入を得られるならば、それは理想的な仕事と言えるでしょう。
本稿では、人と関わる高収入の職業と、それらの仕事のメリットとデメリットや就職する方法について紹介します。
人と関わる仕事で高収入な職業
人と関わる仕事はたくさんあります。その中で収入が高い職業はどのようなものがあるのでしょうか。
コンサルタント
コンサルタントはクライアントや企業が抱える問題を解決するために現状を分析し、最適なアドバイスをする職業です。
ビジネスやマーケティング、経営戦略からITやSNS運用における様々な分野があります。それぞれにおいて専門的な知識が必要とされ、クライアントの現状を改善させることが目的なので、どの分野のコンサルタントでも高収入を受け取れます。
また、クライアントとの綿密な打ち合わせが必要なので、人と関わって仕事ができます。
営業職
営業職は取り扱うサービスや商品、給料制度によって収入が異なります。
高収入が狙いやすい業界には、医療やソフトウェア、海外営業があります。不動産や自動車関連の業界は扱う商品によっては高単価となります。また、歩合給が採用される企業が多く、インセンティブによって高収入を実現できます。
加えて営業職は商品やサービスを顧客に紹介するため、人と会話をしながら仕事に取り組めます。
販売職
販売職は、店舗で販売する商品の紹介やお客様からの質問に対応し、商品を購入してもらうことが目的です。アパレルや食品、家電など幅広い業種があります。
レジ業務や在庫管理に加え、お客様に商品を販売する接客販売があるため、商品や業界について詳しくなければいけません。任される業務も増えるため、高収入に繋がります。
販売職では接客が最も重要な仕事なので、お客様と会話する機会は多くなります。お客様が求めている商品を紹介し、満足してもらえるような接客をしなければいけません。
医師
医師といっても、勤務医なのか開業医なのかといった医療施設の形態や勤務形態、診療科によって収入は異なります。しかし、全体的に医師の収入は高いと言えます。年収が1,000万円を超える場合もあります。
しかし、医師は人の命に関わるため、大きな責任が伴う職業です。患者の容態に勤務時間が左右されるため、24時間体制で動くという激務にさらされます。その分収入は他の職業より高くなります。
弁護士
弁護士は司法試験や司法修習を通過する必要があります。時間をかけて膨大な知識を身につけるので、高収入となります。
事務所への勤務や独立、企業内勤務など勤務形態は様々で、年数を重ねて経験を積むようになると年収もアップします。
ただ、事件や訴訟を扱うため責任は重くなります。依頼者の気持ちに寄り添い、責任感を持って取り組まなければいけません。他の職業と比べて深く人と関わる仕事だと言えます。
経営企画
経営企画とは企業内における役職のことです。新事業の提案や予算管理、経営戦略の策定や企業目標の達成のための計画立案など仕事内容は多岐にわたります。
資格は必要ありませんが、企業の成果や成長に大きく関わるため高収入となります。特にAIなどのデジタル技術が発展している現代においてはDXといった企業の変革を担うこともあります。
経営企画では従業員へのヒアリングや経営陣との会議・打ち合わせなど人と関わる機会が多くなります。円滑なコミュニケーションを取れる人であれば向いています。
デザイナー
デザイナーには様々なタイプがあります。グラフィックやWeb、ゲームやファッションなどそれぞれの分野のデザインにおいて専門的な知識やスキルを持つデザイナーがいます。
最近ではUI/UXデザイナーも人気になっています。UI/UXとはWebサイトやアプリケーションの操作性や使い心地のことです。
どのデザインにおいても専門性のある技術が必要となります。また、クライアントと相談しながら修正をしてデザインを制作するので、人と関わって働けます。
大学教授
大学教授には博士号を取得するか、同等の実績を残した人が応募できます。そこから段階を踏んで目指すので、早くても40代で大学教授になれます。
大学教授は研究活動や講義、大学運営が主な仕事になります。専門分野において学会などで実績を残す必要がありますが、教授レベルの役職になれば年収は1,000万円ほどにもなります。
また、学生や研究生など様々な人に指導する機会があります。分かりやすく教えることが得意な人は向いているでしょう。
マスコミ
テレビやラジオの放送、新聞、出版などのマスコミ関連の職業は世間に情報を伝える役割を持つため、比較的収入が高くなります。基本的に4年制の大学を卒業していれば就職できます。
最近ではインターネットメディアも注目されています。アプリケーションや配信による情報の発信も増えています。インターネットメディアでは未経験でも応募できたり学歴不問だったりします。
どのメディアに携わっても様々な人と関わることになります。企画の打ち合わせや取材などが基本的な仕事内容になるので、コミュニケーションが重要になります。
高校教師
高校教師は経験を積み役職が高いほど高収入になる傾向があります。任される業務が増えたり責任が伴うようになると、収入も高くなります。
学校で生徒に授業を行うことはもちろん、クラブ活動や生活・進路の指導、学校運営など授業以外でも多くの仕事があります。激務と言われる教師ですが、生徒と関わる機会が多いため、人と関わる仕事がしたい人には向いているでしょう。
大学で教育実習や教職課程を経て教員免許を取得する方法が一般的ですが、専門的な知識や実績、経験があれば学校側から教員として迎えられることもあります。
人と関わる仕事で高収入な職業のメリット
高収入かつ人と関わる仕事や職業には、どんなメリットがあるのでしょうか。
給料が高い
高収入であれば毎月の給料は高くなります。継続して働くことで、貯蓄を増やせます。
スキルが身につく
高収入を得るにはそれに見合った専門性のある人でなければいけません。高収入な職業や仕事に携わることで知識や経験が備わり、専門分野について高度なスキルを身につけられます。
高収入の職業では就職後も勉強が必要になります。仕事で携わる分野について意欲的に研究・勉強ができる環境で働けます。
人と話せて楽しい
人と関わることが好きな人、コミュニケーションを取るのが得意という人には向いている職業です。人と会話することに抵抗なく、楽しめる人は仕事量が増えてもモチベーションを下げることなく働けます。
人と関わる仕事で高収入な職業のデメリット
人と関わりながら高収入を受け取れる職業には、どんなデメリットがあるのでしょうか。
責任が重い
医師や弁護士、教師など、高収入で人と関わる仕事の多くは責任が伴います。重大なミスがあれば自分だけでなく他人にも大きな影響を与えるからです。
医師であれば患者の命や健康、教師であれば生徒の進路など、関わる人の重要なポイントに接触するため、背負う責任は重くなります。失敗が許される職業ではなく、仕事や生活に責任が伴うことになります。
業務内容が複雑
高収入の職業は専門性が高いため、業務内容が複雑な傾向があります。他の人には任せられない仕事を担当するので、業務内容は複雑なものが多くなります。
また、スケジュールが変動しやすく激務になりやすい特徴もあります。第三者を優先して働くので休まる時間が少なく、体力的にハードな業務が多いと言えます。
人間関係がストレスになることもある
人と関わることでモチベーションが高まることもあれば、構築された人間関係にストレスを感じることもあります。
他人である以上思い通りにいかないことは起こり得ます。しかし他人の言動にネガティブな感情を持つと、その人との関係にストレスを感じてしまいます。
職場では人と関わる場面が多くなります。人間関係にストレスを感じたら上手く対処できるようにしておく必要があります。
人と関わる仕事に就く方法
人と関わりながら高収入を得られる仕事に就くには、どんな方法があるのでしょうか。
スキルを磨く
高収入の職業に就くには、仕事内容や分野について専門性のあるスキルが必要になります。十分なスキルがなければ仕事ができません。なので、スキルを磨くことが必要です。
必要なスキルは勉強したりセミナーに通ったりして身につけられます。また、大学に入って専門的な勉強をする方法もあります。
専門性のある知識やスキルを身につけるには時間がかかります。そのため、根気強く取り組む必要があります。
転職する
今の仕事で人と関わる機会がないのであれば、転職する方法もあります。自分が理想とする働き方ができる職業へ転職し、人と関わりながら働けます。
そのためには専門的な知識やスキルが必要になります。実績のない状態では採用されません。いきなり転職ではなく、少しずつ準備をして転職が最適なのかを見極めてから行動するべきです。
会社で働いていれば必ず人と関わる機会はあります。人と関わりながら働きたいのであれば、まずは社内で人と関われる部署や役職を探してみるのもいいかもしれません。
まとめ
人と関わりながら高収入を得られる職業は数多くあります。コミュニケーションを取りながらお互いに高め合うことでやりがいや責任感を持って取り組めます。時間をかけて専門的な知識やスキルを身につければ実現できます。
人との関わり合いを実感しながら高収入を得たい人は、紹介した職業を参考にしてみてください。