「文系は大手メーカーに就職したら勝ち組って本当かな?」
就活界隈では「大手メーカーに就職すれば勝ち組」と言われることが多いため、文系でメーカー志望の方は多いでしょう。
実際に大手メーカーは、平均年収が高いだけでなく、残業が少なかったり福利厚生が充実していたりするため、非常に魅力的な業界です。
そこで今回は、以下の内容を解説します。
- 文系のメーカー就職が勝ち組と言われる3つの理由
- 文系のメーカー就職はやめとけ?知人の体験談
- 文系女子の勝ち組職業を3つ紹介
10分ほどで読めますので、メーカーに就職したい文系の方は、ぜひご一読を!
文系のメーカー就職が勝ち組と言われる3つの理由
文系のメーカー就職が勝ち組と言われる理由は、以下の3つです。
- 平均年収が高い
- 残業が少ない
- 福利厚生が充実している
それぞれ解説します。
平均年収が高い
メーカーの文系職は、他業界と比べて年収が高い傾向にあります。
なぜならメーカーでは、製品開発やマーケティング戦略など、企業の成長に欠かせない部門に文系の知識やスキルを持つ人材が求められるからです。
具体的に「2022年の業種分類別の平均年収ランキング」を見ると、メーカーの平均年収は453万円、男女別に見ると男性は488万円、女性は372万円とかなり高額です。
実際に私の知人でも、30代で課長に出世して、年収1000万に到達した人もいます。
若いうちから稼ぎたいという人は、メーカーが向いているでしょう。
残業が少ない
メーカーは他業界と比べて残業が少ない傾向にあります。
その理由は以下の2つです。
- 自動化の進展
- 人材確保のための取り組み
近年の技術の進歩により、メーカーの生産ラインの自動化・省力化が進んでおり、残業を減らすことに成功しています。
また働き方改革が進む中、残業が多い企業は人材確保が難しくなっているため、企業は残業を減らし、従業員の働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
例えば、ブレンド調味料や加工食品を販売している「日本食研ホールディングス」は、月残業時間は48分しかありません。
このようにメーカーでは残業を減らす取り組みが進んでおり、従業員のワークライフバランスの改善や生産性の向上を目指しています。
興味がある方は、メーカーへの就職に挑戦してみましょう。
参考:東洋経済新聞|「休みが取れて残業が少ない会社」ランキング
福利厚生が充実している
メーカーは他業界と比べて、福利厚生が整っていることが多いです。
なぜなら、優れた福利厚生を提供することで、優秀な人材を確保できるからです。
福利厚生が充実している会社は、求める人材にとって魅力的な労働環境を提供し、競争力を高めることができます。
実際にメーカーでよく提供される福利厚生の1つに、「カフェテリアプラン」があります。
カフェテリアプランとは、育児休業制度や住宅補助、食事補助などの中から、従業員が希望するものを選択できる制度です。
会社にとっても、カフェテリアプランにより、従業員の福利厚生費用を抑えながら、従業員の生産性やモチベーションを高めることができるため、近年注目されています。
このように、メーカーが福利厚生を充実させることは、企業と従業員の双方にとってメリットがあります。
福利厚生が充実した環境で働きたいという方は、メーカーへの就職を検討してみてはいかがでしょうか。
文系におすすめの勝ち組メーカー3選
文系におすすめのメーカーは、以下の3つです。
- 食品メーカー
- 電機メーカー
- 化学メーカー
それぞれ解説します。
食品メーカー
勝ち組になりたい文系の就活生には、サントリーや雪印メグミルク、明治、味の素などの食品メーカーがおすすめです。
その理由は、以下の2つです。
- 身近な製品を扱っている
- 福利厚生が充実している
食品メーカーは身近な製品を扱っているため、自分が関わった製品が市場に出回る様子を見られるというやりがいを感じられます。
さらに食品メーカーは福利厚生が充実しており、社員食堂や社宅、社員割引などが整っている場合が多く、生活費をかなり抑えられるでしょう。
ただし、食品メーカーは就活生から非常に人気のため、メーカーの中でも最も就職難易度が高いと言われています。
東洋経済新聞によると、牛乳や乳製品、宅配商品を取り扱っている雪印メグミルクは、内定競争倍率が482.3倍とのことです。
このように食品メーカーは選考落ちが当たり前のため、早期から就活を始めたり、応募する母数を増やしたりすることが大切と言えます。
参考:東洋経済新聞|「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100
電機メーカー
勝ち組になりたい文系の就活生には、パナソニックや日立製作所、キーエンス、富士通などの電機メーカーもおすすめです。
なぜなら電機メーカーは、平均年収が非常に高いからです。
例えばキーエンスは、平均年収が最も高い民間企業と言われており、2022年度の平均年収は約2180万円でした。
そのため、若いうちからとにかく稼ぎたいという方は、メーカーの中でも電機メーカーが特に向いているでしょう。
ただし、電機メーカーは全国に拠点がある関係で、全国転勤をする可能性が高いです。
1つの場所に住み続けたい方は向いていない可能性があるため、注意してください。
化学メーカー
ホワイト企業で働きたい文系の方には、東レや旭化成、富士フイルム、花王、住友化学などの化学メーカーがおすすめです。
なぜなら、化学メーカー市場は新規参入が難しく、安定しているからです。
化学メーカーは、大規模な製造施設や研究開発設備を保有しているため、多額の資本力が必要になります。これにより、市場参入の敷居が高くなっています。
ただし、全ての企業がホワイト企業とは限らず、求人情報や企業のウェブサイトで情報収集を行い、労働環境や組織文化を確認することが大切です。
文系のメーカー就職はやめとけ?知人の体験談
高待遇で文系から人気のメーカーですが、就職はやめとけと言われることもあります。その理由は以下の3つです。
- 全国転勤が多い
- 年功序列の風潮が残っている
- 倍率が高い
それぞれ解説します。
全国転勤が多い
大手メーカーは全国展開していることが多く、社員は一定期間ごとに異なる地域に配属されることが一般的です。
そして、1つの場所に住み続けたい人にとっては、全国転勤がデメリットになることがあります。転勤には家族の引っ越しや子供の転校、友人との別れなどが伴うからです。
実際に、メーカーで全国転勤を経験した私の知人は、「異なる地域で働くことで、新しい人間関係を築く必要があるため、それに慣れるまでが大変だった」と言っていました。
ただし、全国転勤はデメリットばかりではなく、異なる地域での仕事を通じて、多様な視点や経験を積めるメリットもあります。
デメリットはどの業界にも必ず存在するため、他業界と比較した上で全国転勤が問題なければ、メーカーに挑戦してみると良いでしょう。
年功序列の風潮が残っている
メーカー業界は、長い歴史を持ち、大企業が多く存在する伝統的な産業分野です。
そのため、年功序列の考え方が根強く、給与や昇進などの待遇において、年齢や勤続年数が重要視される傾向があります。
実際に大手メーカーで働く私の知人は、「長く勤めている社員が優遇され、自分のアイデアを発信できなかったため、モチベーションが下がった」と言っていました。
しかし、近年は若手社員の活躍や多様性の重視など、年功序列を軽視する動きがメーカー業界でも広がってきています。
さらに、新しい技術やビジネスモデルが求められる時代となり、年齢や勤続年数だけでなく、能力や成果が評価される風潮が浸透しつつあります。
そのためメーカーを志望している方は、OB訪問や説明会を通して、その企業の雰囲気を知るようにしましょう。
倍率が高い
メーカーの文系職は採用人数が少なく、就職難易度が高いことが多いです。
なぜならメーカーにおいて、文系職は技術職に比べて需要が少ない傾向があるからです。
さらにメーカーの文系職の採用基準は高く、人格やコミュニケーション能力、外国語力や国際的な視野などのグローバルな要素が重視されます。
具体的な競争倍率は、食品メーカーの雪印メグミルクは482.3倍、味の素冷凍食品は267.3倍のように、大学受験とは比べ物にならないほど高い倍率です。
つまりメーカーは選考落ちが当たり前のため、早期から就活を始めたり、応募する母数を増やしたりすることが大切と言えます。
参考:東洋経済新聞|「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100
文系女子の勝ち組職業を3つ紹介
文系女子の勝ち組職業は、以下の3つです。
- 商品企画
- 営業
- 経理
それぞれ解説します。
商品企画
文系女子におすすめの職業の1つが、メーカーの「商品企画」です。
なぜなら、文系女子はコミュニケーション能力が高く、クリエイティブなアイデアを持っていることが多いため、商品企画の仕事に向いている傾向があるからです。
実際にマイナビの調査によると、23卒の文系女子のうち、15.0%が商品企画を志望職種として挙げています。
また商品企画の仕事は、企業の収益を左右する重要なポジションであり、高い専門性が求められるため、高い給与や待遇が期待できるでしょう。
コミュニケーション能力や感性的な思考を活かせて、高待遇な仕事に就きたい文系女子の方は、ぜひ商品企画を目指してください。
営業
メーカーの営業職は女性におすすめの職種の1つです。
なぜなら、女性は男性に比べて出世しづらいと言われがちな中で、メーカーの営業職はキャリアアップの機会が豊富だからです。
営業職は企業の収益に直結する重要なポジションであるため、営業職での実績を上げることで、キャリアアップの機会が豊富にあります。
さらに、メーカーの営業職は、企業とお客様との仲介役になることが多いため、プレゼンスキルや交渉力など、ビジネスに必要な力を磨くことができるでしょう。
実際にマイナビの調査によると、23卒の文系女子のうち、26.6%が営業企画・営業を志望職種として挙げています。
そのため若いうちから稼いで、どんどん出世したいという文系女子の方は、メーカーの営業職が向いているでしょう。
経理
メーカーの経理職も女性におすすめの職種の1つです。
その理由は以下の2つです。
- 常に需要がある
- 働き方の自由度が高い
経理業務は、法令や会計基準などに基づいて行われるため、企業の健全な運営に必要不可欠な職種です。そのため、需要が減少することは考えづらいでしょう。
また経理職は、基本的にパソコンを使って業務を行うため、場所や時間にとらわれること少なく、柔軟な働き方ができます。
実際にマイナビの調査によると、23卒の文系女子のうち、26.3%が総務・経理・人事を志望職種として挙げています。
ただし、経理職に就くためには、簿記の知識やスキルが必要です。
そのため「簿記2級」を取得しておくと、経理職に就くための基礎スキルをアピールできるため、採用担当者からも注目されやすくなります。
経理職に興味がある文系女子の方は、ぜひ簿記2級の取得に挑戦してみましょう。
勝ち組メーカーに内定する3つの方法
文系の就活生がメーカーに内定するための方法は、以下の3つです。
- Webテスト対策を徹底する
- 就活サイトで内定者を分析する
- エージェントだけが知っている情報を手に入れる
それぞれ解説します。
Webテスト対策を徹底する
倍率の高いメーカーに応募する場合、Webテスト対策を徹底することが重要です。
なぜならWebテストは、選考の初めの段階で行われることが多く、合否によっては面接の機会が与えられないこともあるからです。
また、倍率の高いメーカーには、多数の応募者が集まるため、Webテストの合格ラインも高く設定される傾向があります。
そしてWebテストを勉強する際のポイントは、以下の2つです。
- 1冊の問題集を完璧にする
- 1週間で集中的に勉強する
王道の問題集であれば、1冊でほとんどのパターンの問題が掲載されているため、複数の問題集に手を出さずに、1冊だけを完璧にしましょう。
またWebテストの受験日は事前にわかるため、1日5分野程度を目安にして、受験直前の1週間で集中的に勉強する方法も非常に効果的です。
このようにしてWebテストの対策を徹底することで、他の就活生と差をつけ、内定できる可能性が高まるでしょう。
就活サイトで内定者を分析する
メーカーに内定するためには、就活サイトで内定者の分析を行うことが有効です。
なぜなら、倍率の高いメーカーに内定するためには、選考プロセスも厳しいことが多いため、徹底的に対策を練ることが重要だからです。
そして就活サイトには、企業ごとに選考フローの情報や内定者の声、選考対策のアドバイスなどが掲載されています。
これらの情報を参考にすることで、企業の選考プロセスや面接でのポイント、志望理由のアピール方法などを把握することができます。
また、内定者の声から、どのようなスキルや経験が求められるのか、どのような人物像が求められるのかを知ることができるため、自己PRの方向性を見直すこともできるでしょう。
そして内定者を分析する際に、私が実際に使用した就活サイトが「OneCarrer」です。
OneCarrerとは、約47,000社の内定者のESや合格の秘訣、面接で聞かれた内容を見られる就活サイトで、ES作成や面接対策に役立ちます。
以下の記事では、OneCarrerも含めたおすすめの就活サイトとその選び方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
参考:就活サイトのおすすめはどこ?21選を選び方やメリットと共に紹介
エージェントだけが知っている情報を手に入れる
メーカーに就職したい文系の方は、就活エージェントを利用するべきです。
なぜなら、就活の専門家であるエージェントは、メーカーの動向やトレンド、企業ごとの選考内容などを把握しているからです。
メーカーの選考は倍率が非常に高いため、以下のようにできる限り細かく、個別の企業ごとに情報をもらうようにしましょう。
- 面接は何回か
- 面接ではどんな内容が質問されるか
- 過去に落ちた人は何が理由だったのか
そして、メーカー志望の文系の方におすすめの就活エージェントが、「リクナビ就職エージェント」です。
リクナビ就職エージェントは、大手や外資系、ベンチャー企業だけでなく、文系や理系、体育会系など、それぞれの専門性に合わせて求人を探してくれます。
また、面接が不合格だった場合は、その理由をフィードバックしてもらえるため、次への改善につなげやすいでしょう。
以下の記事では、おすすめの就活エージェントと、その活用法を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
参考:就活エージェントおすすめ14選|選び方やメリット、活用術なども紹介
まとめ
文系のメーカー就職は勝ち組と言われています。
なぜなら、メーカーは平均年収が高いだけでなく、残業が少なかったり福利厚生が充実していたりするからです。
特に食品メーカーや電機メーカー、化学メーカーが文系の方にはおすすめです。
ただし、メーカーは全国転勤が多かったり、年功序列の風潮が残っていたりするデメリットも存在します。
デメリットはどの業界にも必ず存在するため、他の業界と比較した上で納得できた場合は、メーカーの文系職に応募してみると良いでしょう。