現在人手不足の問題を抱えている会社は少なくありません。果たして人手不足は会社の責任なのでしょうか。
結論を言えば人手不足は会社の責任である可能性が大です。
原因としては、
- 採用が上手くいなっていない
- 社員が定着しない
などをあげることができます。
人手不足の会社でそのまま仕事をしている場合、どんどん仕事の負担が自分にのしかかってくることがあります。過酷な労働のストレスでヘタれてしまう前に対策についても講じる必要があります。
今回この記事では、
- 人手不足は会社の責任?
- 人手不足の会社の特徴
- 人手不足の会社は早く辞めないと負担が重くなってくる
- 人手不足の会社の対処方法
について解説します。
会社の責任である人手不足のしわ寄せを受けて悩んでいる方々はぜひ一読ください。
人手不足は会社の責任?
人手不足の問題は、会社の責任である可能性を充分に考えることができます。採用がスムーズでないために人手不足が起こっている可能性、新人が採用されてもすぐに会社を離職してしまうなどの原因があります。
採用が上手くいなっていない
人手不足が会社の責任である理由として、採用が上手くいっていないケースを考えることができます。
社員が退職すれば会社が頑張って新しい人材を補給してくれればいいのですが、そのあたりがスムーズに循環していないことがあります。業務縮小、会社経営が上手くいっていないために、年度の採用を見送っていることもあります。また、人事視点では余剰人員があると判断し、是正するという目的から採用を減らしている可能性もあります。
会社は年度によって、量から質への転換を問われることもあります。質を重視したゆえにレベルの高い人材は確保できているのですが、数が少ない事態を生んでしまっているのかもしれません。
また、会社が頑張って採用に力を入れていたとしても、会社の業績であったり評判、給料などに問題があり期待通りの人員が集まってくれないこともあります。
社員が定着しない
会社が頑張って新しい人材を補給するものの、なかなか社員が定着してくれないため、深刻な人手不足の問題を抱えてしまうことがあります。社員が定着してくれないのは、人手不足のため仕事のしわ寄せを受けたり、重労働のため会社の雰囲気がいたって悪いせいなのかもしれません。
また社員が定着してくれない理由として、
- 上司との人間関係が上手くいかなかった
- 給料が低い
- 仕事内容が想像していたものとは違っていた
などをあげることができます。
人手不足の会社の特徴
慢性的に人手不足の問題を抱えている会社には、以下のような特徴があります。
- 団塊の世代が退職して採用が間に合っていない
- 給料や福利厚生がよくない
- 残業が多い
それぞれを解説します。
団塊の世代が退職して採用が間に合っていない
第一次ベビーブームに団塊世代が誕生しています。また、団塊世代の人口は全体の5%を占めていると言われています。実際にそのような団塊世代の人たちが日本の経済を成長させたと言ってもいいでしょう。
しかし、そろそろ団塊世代が60歳を迎えた2007年を境界線として一気に退職して人員減の問題を露呈するようになりました。
そのような危機はあらかじめ想定できることでもあるため、それぞれ会社では定年の引き上げであったり再雇用制度を導入するなどの対策を講じてきました。しかし、現状それでも危機は完全に乗り切ることができていません。不足している分を、新規雇用ですべて補えればいいのですが、それも不充分であるため深刻な人手不足の問題を抱えてしまうことになります。
給料や福利厚生がよくない
- 給料が高い
- 福利厚生が満たされている
そのような条件は、ストレートに社員のモチベーションアップに直結します。100%の社員がお金を稼ぐために社員として仕事をしています。そのような意味では仕事のやりがいは二の次の問題です。
やりがいのある会社だから入社しましたという社員はいますが、その仕事の成果を評価してくれるものも実際にはお金です。ただ成果を褒められるだけでは決して満足できないのではないでしょうか。
また給料を出し渋る会社は、
- 経営が悪化しているのでは……?
- そのうち倒産してしまうかもしれない
など不安もよぎり、仕事に全集中できなかったり、モチベーション維持が難しかったりします。
会社で福利厚生を導入する目的は、社員とその家族の経済面と健康面の安定、さらなる向上を実現するためです。プラスして、福利厚生で働きやすい環境にすることで、社員の能力発揮と成長を支援できます。それぞれの会社では、簡単に社員が退職してしまわないためにも福利厚生を充実させる対策が必要です。
また、企業を特徴づけるような面白い福利厚生制度であったり、求めている人材から魅力を感じてもらえる制度を導入すれば、採用時に人材が集まりやすい会社にすることができます。
さらに福利厚生が、労働環境の改善に貢献します。働きやすく仕事のしやすい労働環境で社員が仕事をすることで、自身の能力を存分に発揮し、高い集中力で仕事に取り組むことができるようになります。
また、充実した福利厚生によって規則正しい生活を送れるようサポートを受け、社員は充分な休養をとることができるようになり良好な健康状態を維持することができます。
残業が多い
人手不足の問題を抱えている会社の特徴として、残業が多いことをあげることができます。
何時間残業をしたというのは隠し立てのできない明確な事実であるがゆえ、残業超過はすぐにブラック企業のレッテルを貼り付けられる時代です。当然そのような会社は評判も悪く、入社しようと思う人員を激減させる要因です。残業時間が月25時間以下の会社であればブラックと言われる理由は何もないので、少なくとも残業で人手不足の問題を抱えることはありません。
また月25時間~月45時間の残業については、労働者と会社との間で36協定(労働者と会社との間で残業を命じるに上で必要事項を定めたもの)を締結し、範囲内で要求する限りでは違法とは言えないのでブラックではありません。
このあたりに残業時間をとどめている会社であれば問題ないのですが、それ以上の残業をどうしても社員に要求しなければならない会社はやはり社員が定着せず、慢性的人手不足の問題を抱えてしまうことになるかもしれません。
人手不足の会社は早く辞めないと負担が重くなってくる
優秀な人材が退職してしまう理由は、
- 会社の将来性に不安がある
- 会社の考え方・風土の違いがある
- 給与の問題
- 自身のキャリアアップの実現のため
- 仕事内容に不満がある
などをあげることができます。
さらに人手不足の問題を抱えている会社の場合、人手不足のため起こる仕事のしわ寄せが自分側に来てしまい、仕事の重圧が重くなってしまうことも原因のひとつです。
重圧に耐えられないで離脱した社員がまたひとり増えることで、さらに残った社員は重労働を押し付けられることになり、ずっとい続けることによってまるで外れくじを引いてしまったかのようになってしまいます。そのような状態になってしまう前に、なんらかの対策を講じる必要があります。
人手不足の会社の対処方法
会社の責任である人手不足の問題を対処するために大事なキーワードは、
- 副業
- 転職
- 退職代行
です。
副業をはじめる
いままでは副業を禁止している会社がほとんどでしたが、近年副業が企業に及ぼすメリットに目を向けて許可するところも増えています。
人手不足の問題を抱えている会社の社員もこれから副業をスタートすることで、自社以外の客観的な視点を持つことができ社内の問題を洗い出せたり、副業から得たアイデア、スキルを自社に導入できます。
また副業することは、転職する上でも社員が新しい会社に目を向ける第一歩にすることができます。
転職する
人手不足の問題を対処する方法として転職があります。しかし、人手不足の問題を抱え仕事のしわ寄せのため同僚がまたひとり会社を辞めてしまい、最終的に自分がいざ会社を辞めようと思ったときには辞められない状況に陥ってしまうかもしれません。
転職することは決して簡単ではありません。どうしようか迷っているうちに、結果いたくもない会社にい続けてしまうこともあります。
会社に欠陥があり、この会社に将来性を期待できないとか、自分のやる気を見いだせないとかはっきりとした理由があれば、先延ばしにしないできっぱり転職の決断をすることが大事です。
退職代行を使う
なかなか自身で退職の意向を会社に伝えられない場合には、退職代行を利用するのも選択肢のひとつです。退職代行とは、会社が辞めたくても辞めさせてくれない……という悩みを持っている社員に代わって第三者が退職届を提出するサービスです。
退職代行サービスを利用すれば本人でなくても退職の意向を会社に伝えることが可能となります。第三者が間に入ってくれるだけでも、悩みを抱える社員の心理的負担を大きく減らせます。退職代行サービスを有効的に利用すれば、早くて即日から上司との接触を断つことも可能です。
まとめ
いかがでしょうか。今回は、人手不足の問題を抱えている会社の特徴、社員の対処方法などについて解説しました。
会社の人手不足の問題は、ほとんどが会社の責任です。団塊の世代が退職する時を迎えてよりそのような問題に悩みをもつ会社が増えています。
そのようなことは最初からわかっているので
- 採用強化
- 給料アップ
- 福利厚生の充実
などの対策を講じる必要がありますが、上手くいかない会社も少なくありません。
人手不足の会社にい続けてしまうことで、やがて仕事のしわ寄せが全部自分の方に来てしまうかもしれません。きっぱり転職を決断する潔さも大事ですし、どうしても退職できないという社員は退職代行サービスを有効的に利用することをおすすめします。