2023年卒の就活の流れやスケジュールとは?
いざ就活を始めようと思っても、就活の流れを理解していなければ、何から始めればいいのかわからないものです。まずは、スケジュールから確認していきましょう。
- 大学3年生6月:就活準備期間
- 大学3年生3月:会社説明会開始
- 大学4年生6月:選考開始~内々定
- 大学4年生3月まで:内定
それぞれ解説していきます。
大学3年生6月:就活準備期間
23卒の採用スケジュールは、昨年までと同じで3月から採用情報公開、エントリー受付開始となります。この3月からが、本格的な就職活動のスタートとなります。しかし、その前にやっておくべきことがいくつかあります。
まずは、自己分析です。自分が好きなこと、得意なこと、自分にとって大事な価値観などを把握しましょう。自分のことでも、意外と知らないことが多くあるものです。就職活動における土台とも言える作業ですので、手を抜かずしっかりやっていきましょう!
次に、業界・企業研究です。自己分析も踏まえ、自分がどんな業種、職種に興味があるのかを考えながら進めていきましょう。業界や企業の理解を深めることは、その後の面接にも大いに役立ちます。
他には、インターンシップを経験しておくと良いでしょう。インターンシップを経験することで、業界・企業理解を深めることもできますし、そもそも「働く」ということがどういうものなのか?を知ることができる貴重な機会です、間違いなく、就職活動にも役に立つでしょう。
大学3年生3月:会社説明会開始
3月から、いよいよ本格的に就職活動がスタートします。2月までに進めてきた自己分析や業界・企業研究をもとに、興味のある企業説明会に参加してみましょう。
また、企業について知ることができる機会は、説明会だけではありません。OB・OG訪問も効果的に行いましょう。社会人に直接話を聞くことで、働くイメージを具体的に持つことができます。
大学4年生6月:選考開始~内々定
3月から本格的な採用活動が開始され、4~6月にかけて書類選考や面接などが活発に行われていきます。多くの企業が、4月ごろから徐々に内々定を出し始めていきます。
とはいえ、就活は内定をもらうために行うわけではなく、あくま自分に合った企業を見つけることが最も重要です。周りの友人に内定者が出始めたとしても、焦らず、慎重に進めていきましょう。
大学4年生3月まで:内定
4~6月の間に内定がもらえなくても、落ち込む必要はありません。先ほども書きましたが、就職活動の目的は「どの企業でもいいから、とにかく内定を獲得すること」ではなく、「自分に合った企業から内定をもらうこと」です。
企業の採用担当者も、自社にマッチした人材を採用できるまでは、採用活動を続けることが多いです。1年を通じて採用活動を行っていたり(通年採用)、夏休み以降に採用活動を開始する(秋季採用)企業もあります。就活の流れはあくまで目安であり、この通り進まなかったからといってそれがダメなわけではありません。自分が納得する形で、就職活動を進めていきましょう。
2023年卒の就活は厳しい?やばい?
2023年卒の就活は、やはり例年(特にコロナ以前)と比べて競争が激化しています。要因は、「新型コロナウイルスの影響で、採用数が減っている」、「選考のオンライン化でにより、応募がしやすくなり、倍率が上がっている」などさまざまです。入念に準備を行い、早めに動き出すことが重要になります。
就活対策とは?
しっかりと準備をしたうえで早めに就活を行うためには、まずはいくつかある就活対策について、きちんと理解を深める必要があります。順番に解説していきます。
- インターンシップ
- 自己分析
- 業界・企業研究
- OB・OG訪問
- エントリーシート
- 筆記試験の準備
- 面接練習
インターンシップ
インターンシップとは、就業体験を通じて、仕事や、業界、企業、そして「働く」とはどういうことなのか?について理解を深めることができる制度です。なぜ、就活対策としてインターンシップを経験しておく必要があるのでしょうか?
インターンシップに参加することで、採用において優遇されるなどの、直接的なメリットは基本的にはありません。、しかし、いくつかのメリットは確かに存在します。
まず、すでに述べましたが、自分にとって興味がある業界や職種が見えてきます。インターネットや本を利用した業界・企業研究に比べて、実際に働いてみることで興味がありそうな分野を肌で感じることができます。
次に、場慣れしておくことで心の余裕をもって選考に臨める、というメリットもあります。インターンシップを経験した人とそうでない人では、社会人とのコミュニケーション、働くことへの具体的なイメージという点で確かな差が生まれます。
インターンシップは、絶対に参加しなければいけないものではありませんが、就活対策として、重要であることは間違いありません。
自己分析
自己分析は、就活対策の土台とも言える作業です。自分は何が好きなのか?何が得意なのか?どんな働き方をしたいのか?、自己分析を通じて自分自身を見つめ直すことで、自分の理想の働き方や、企業に対して提供できる価値が見え、その後の就職活動がずっと具体的で明確なものになります。
例えば、単にサッカーが好きと言っても、サッカーのどこが好きなのかを深堀しなければなりません。チームで協力してプレイするのが好きなのかもしれませんし、戦略を考えるのが好きなのかもしれません。ただ、「サッカーが好き」という段階で自己分析を終えてしまうと、「とにかくサッカーに携われればいい」ということになり、働き始めてから、自分がやりたいことと、仕事内容との相違に気づく結果となりかねません。
これはあなたにとっても、企業にとっても損な結果となってしまいます。きちんと自己分析を行い、自分自身をとことん深堀したうえで、就職活動に臨みましょう。
業界・企業研究
一口に業界・企業研究と言ってもさまざまな方法があります。前述したインターンシップへの参加も1つの企業研究ですし、後述するOB・OG訪問もその1つです。
他には、インターネットや書籍を利用する方法もあります。インターネットでは、業界団体のホームページを閲覧するのが良いでしょう。自分が少しでも興味がある業界や企業があれば、その業界の動向を知ることができるサイトやニュースを見て、情報収集をしましょう。インターネットは、鮮度の高い情報を得られることが強みですので、効果的に利用していきましょう。書籍に関しては、「業界地図」を利用すると良いでしょう。業界地図とは、様々な業界についての情報が網羅されている書籍で、各出版社が販売しています。各企業の業界内での立ち位置や、各業界の成長度合いを知ることもできます。
OB・OG訪問
OB・OG訪問とは、あなたが興味のある業界や企業で働く先輩を訪ねて、仕事内容や職場の雰囲気、業界の動向を知るためのもので、業界・企業研究に役立てることができます。
OB・OG訪問は、内定獲得のために必必ず必要というわけではありませんが、インターネットや書籍からは得られない、実際に現場で働く人の。「生の声」が聞けるという意味で、非常に貴重な機会と言えます。
さらに、必須ではないからこそ、OB・OG訪問を通じて、業界や企業についての知識を深めることで、就活において周りの人と自分を差別化できる大きな要因になります。
OB・OG訪問をするには、大学のキャリア支援センターを利用するか、自分の人脈を活用するか、もしくは、OB・OG訪問を目的としたアプリも存在します。OB・OG訪問は、面接の予行演習にもなりますので、やっておいて絶対に損はありません。
エントリーシート
エントリーシートとは、就活生のために企業側が用意する、応募用紙です。自分自身の人柄、強みをアピールするための書類になります。フォーマットは企業や応募する職種によって異なり、クリエイティブ系の企業では、文章だけでなく、絵や写真を利用する場合もあります。
エントリーシートは、選考における第一関門です。採用担当者は、まずはこのエントリーシート見て、就活生がどんな人物なのか、会社に合った人材なのかを見極め、エントリーシートをもとに、書類選考や面接が行われます。
企業によってフォーマットや文字数が異なるため、企業ごとに毎回書くのは大変な作業ですが、複数の企業のエントリーシートに全く同じことを書いたり、「数を撃てば当たる」という思考ではいけません。「この企業に求められている人材はどんな人物か?」また、「この企業に刺さる自分のアピールポイントは何か?」などを考え、1つ1つ丁寧に書いて提出しましょう。
筆記試験の準備
筆記試験とは、企業に採用されるために受ける試験のことです。筆記試験の目的は、応募者の学力と適性をチェックすることです。筆記試験を通じて、社会人として必要な基礎学力と教養を持っているか、そして企業が求める人物像とマッチしているかが見られます。
では、筆記試験に向けてはどんな準備が必要なのでしょうか?筆記試験には「SPI」、「玉手箱」などいくつか種類があり、企業によって採用しているものは異なるため、それぞれの対策が必要です。最もオーソドックスな対策は、過去問や問題集を解くことです。特にSPIは、ある程度問題のパターンが決まっているため、過去問を解くことで問題の傾向や、自分が間違えやすい問題を認識することができます。過去問や問題集は、何冊も取り組む必要はありません。1冊を徹底的に解き、筆記試験に備えましょう。
企業によっては筆記試験を行わない企業もありますので、自分が応募する企業の選考方法をしっかりと把握することも大切です。
面接練習
面接は就活生にとっても、採用担当者にとっても、選考における最も重要な工程です。企業とのマッチ度、企業や事業に対する理解度、将来のビジョン、マナーなど、さまざまなことがこの面接で測られます。
自己分析や業界・企業研究をやっていく中で、「あなたはどんな人なのか?」「何ができるのか?」「何をしたいのか?」などが明確に見えてくるはず。面接はそれらを直接、採用担当者にアピールできる非常に貴重な場所です。しっかりとした準備が必要になります。では、面接における準備とは何をすればよいのでしょうか?またコツなどはあるのでしょうか?
面接の準備として大切なのは、まずはしっかりと自己分析や企業研究を行うことです。面接にもある程度、頻出する質問があります。例えば、「自己PR 」、「志望動機」などはどんな企業の面接でも聞かれるでしょう。想定される質問に対して、100%自分が伝えたいことを伝えられるよう、事前に伝えたいことを考えておきましょう。
また、面接におけるコツですが、自分が伝えたいこと、アピールしたいこと、つまり相手に深堀してほしいポイントを伝えることが大切です。面接官が聞きたいのは、あなたがどんな人なのか、これまでどんなことをやってきたのか、どんなことを学んできたのか、そしてこれからどんなことをしたいのかです。相手の質問に対して、自分のPRポイントをきちんと含ませることを意識して答えるのと、なんとなく受け答えするのとでは、大きな違いがあります。ぜひ意識してみましょう。
就活の流れに関するよくある質問
最後に、就活の流れに関するよくある質問に答えていきます。
- 就活のやり方が分からない時はどうしたらよい?
- 就活はいつからはじめた方がいい?
- 理系の場合は就活の流れに違いがある?
- 外資系の場合は就活の流れに違いがある?
- 就活はいつ終わらせればいい?
就活のやり方が分からない時はどうしたらよい?
何事も、ゴールから逆算することが重要です。あなたの就活におけるゴールは、「自分に合った企業から、内定をもらうこと」。では、そのためにはまず、何が必要でしょうか?
ここまで、インターンシップ、筆記試験の準備、面接についてなど、就活において必要なやるべきことを様々に述べてきました。しかしやはり、まずは自己分析です。あなたの強み、弱み、これまでの経験、そこから得られたこと、今後どうなりたいのか?
まずはこれらを整理し、自分自身を理解することから始めましょう。
就活はいつからはじめた方がいい?
就活には「この時期から始めておけば大丈夫」、と言う明確な答えはありません。明確なスタートラインが決まっていないのが就活の特徴なのです。ここまで述べてきたように、就活は本当にやるべきことが多いです。準備するべきことが沢山あります。「いつか」ではなく、「今」から、コツコツ準備していましょう。
理系の場合は就活の流れに違いがある?
理系も文系も、就職活動の流れに大きな違いはありません。大学3年の3月に情報解禁があり、会社説明会やエントリーシートの記入から始まっていきます。この一連の流れは、文系、理系に違いはありませんので、スケジュールはほぼ同じと言えます。
ただ、理系の場合、就活と研究の両立が必要になります。うまくバランスを取りながら就職活動を行うのは、簡単ではないでしょう。その点、文系は、4年生になると授業はほぼない、というケースが多く、就活に充てられる時間は多くなります。
しかし、理系にもメリットはあります。学校推薦の制度があることです。理系の学生の場合は、専門分野への就職が多いですが、特殊な職業だけに企業側も採用にはより慎重になります。そのため、学校側に推薦を依頼するケースも多いのです。企業から見れば、学校推薦の学生は、「学校や教授が認めた学生」という認識になるので、合格率が高くなります。
これらの、文系と理系の就活の違いをしっかりと把握して、理系のメリットを活かした就活をやっていきましょう。
外資系の場合は就活の流れに違いがある?
外資系企業とは、外国資本によって運営されている企業のことを指します。
外資系企業については、日系企業よりも先行時期が早いのが特徴です。日系企業では大学4年の5、6月に本選考を行うのに対し、外資系企業は大学3年の10、11月には本選考が始まります。そのため、おそくても3月には、ほとんどの外資系企業の内定者が決まります。
外資系企業を視野に入れている人は、乗り遅れないよう、大学3年になったらすぐに就活を始めましょう。日系企業との時期の違いに戸惑いを感じるかもしれませんが、スケジュールややるべきことは同じです。まずは自己分析から、やるべきことをこなしていきましょう。
就活はいつ終わらせればいい?
就活はいつ終わらせればよいか?これは、「自分が納得するまで」というのが答えになります。再三述べていることですが、就活の目的は、ただ内定を獲得することではなく、「自分に合った企業から内定をもらうこと」です。
就活は長い期間の中で行われますから、内定を獲得すると、つい「もうやめてもいっか」という気持ちになってしまいます。しかし、就活はあなたの人生における、大きな分岐点になります。就活をやっている時期と比べるとはるかに長い時間を、どのように過ごすかということを決断するための活動になります。決して手を抜かず、自分が納得の行くまで就職活動を続けましょう。場合によっては就職浪人などの選択肢も視野に入れることもあるかもしれません。よく自分と相談しながら、最適な形で就職活動を終えてください。
就活のスケジュールと流れを把握して行動しよう
ここまで、就活のスケジュールと大まかな流れをご説明してきました。
就職活動はただ自分が働く企業を決める作業ではありません。「働くとはどういうことなのか」を知る機会でもありますし、何より自分自身を見つめ直す貴重な機会です。就活のこスケジュールと流れをきちんと把握し、万全な準備をしたうえで、悔いのない就職活動を行いましょう。