【市場規模拡大】ペット業界の有名企業ランキング｜動向と将来性も解説！

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「動物は好きだけど、ペット業界には闇があるって聞くから挑戦したくない…」

ペット業界に関してこのように考える就活生は多いでしょう。

たしかに、ペット業界は動物の命を扱う業界のため、悪質ブリーダーやオークションなど闇と言われる部分が存在します。

しかし、動物と毎日触れ合うことができたり、ペットフード市場を筆頭に年々市場規模が拡大したりしている非常に魅力が多い業界でもあります。

そこでこの記事では以下の内容を解説します。

• ペット業界の闇とは？
• ペット業界の動向や市場規模
• 人気企業ランキング

10分ほどで読めますので、ペット業界に興味がある人はぜひご一読を！

ペット業界とは？仕組みを解説

ペット業界とは、動物の育成・販売やペット用品の製造・販売を手がけるペット関連会社のことを指します。

主なターゲットである犬・猫は、全国で約1,605万頭飼育されています。この飼育数は15歳未満の子供よりも絶対数が多く、ペット業界は非常に規模が大きい業界と言えるのです。

ペット業界の市場は以下の3つに大別されます。

近年は生体・サービス市場のペット医療分野が成長しています。医療の高度化が進むことでペット保険に加入する人が年々増加しており、2015年から2019年度の平均成長率は16.7%となっています。

他にも「ペットシッター」や「老犬ホーム」、ペット専門のECサイトなど新しい事業が増えており、今後さらなる市場拡大が期待されているのです。

ペット業界の仕事内容

ペット業界特有の仕事内容は以下の4つです。

• ペットショップ店員
• トリマー
• ブリーダー
• 獣医師

それぞれ解説します。

ペットショップ店員

ペットショップ店員は、犬・猫などの生体管理やフードやペット用品の販売、店舗運営などを行う仕事です。

トリミングやペットホテル、しつけ教室などの関連サービスも行うペットショップでは、より専門的な仕事を任される場合もあります。

たとえば接客時には予防接種やペット保険、ペットを飼うときのアドバイスも説明するため、動物に関する幅広い知識が求められます。また接客マナーも当然必要です。

さらに、ペットのえさやペット用品まで幅広い商品を仕入れ、売上計を担当することもあるため、数字を扱う力に長けていると仕事の幅が広がります。

興味がある方は、店舗で行っている求人やペットショップを運営する企業の求人に応募しましょう。

トリマー

トリマーは犬や猫専門の美容師で、毛や爪のお手入れを行い犬の身だしなみを整える仕事です。シャンプーや耳掃除など全身のお手入れなどを行い、ペットが健康に過ごすお手伝いをします。

飼い主にしつけやお手入れのアドバイスをすることも多いため、獣医学や行動学、栄養学など幅広い知識が求められます。

また、トリマーとして働く際には民間資格を持っておくと、仕事の幅が広がって有利です。専門学校で必要な勉強をするのが基本ですが、トリマー見習いとして店舗で働きながら資格取得を目指すことも可能です。

働きながら資格取得を目指す方は、見習いを受け入れる企業を探しましょう。トリマーの資格については以下の章でも解説しています。

ブリーダー

ブリーダーは、犬や猫の繁殖を行い、個人のお客さんやペットショップなどに販売する仕事です。しつけやお手入れなどの基本知識から、遺伝性疾患が出ないための専門知識も求められます。

ただし働く上での注意点として、大量の犬・猫の出産から引渡しまで、つきっきりでお世話をする必要があるため、プライベートの時間を確保しづらい場合があります。

ペット専門のECサイトの発達などの背景もあり、近年ではペットショップを介さずに消費者へ直接販売するブリーダーが増えています。

興味がある方は、犬舎や猫舎で「ブリーダー見習い」の募集をすることがあるため、応募してみてください。

獣医師

獣医師は、動物が怪我をしたり病気になったりした際に、治療を行う仕事です。あらゆる動物の生態を熟知して、高い治療スキルを身に着ける必要があります。

獣医師として働くためには、獣医系の大学で6年間学び、獣医師国家試験に合格する必要があります。そのため、ほかの職種より働くまでに年数がかかるでしょう。

しかし、1度資格を取得してしまえば、動物病院や畜産試験場、動物園などさまざまな職場で活躍できます。さらに、経験を積んだのちに独立開業したりする人も多いです。

興味がある方は、まずは資格取得に専念しましょう。

ペット業界に必要な資格

ペット業界で働く際に役立つ資格を、国家資格と民間資格に分けて紹介します。

【国家資格】

獣医師として働きたい方は、獣医師資格の取得が必須になります。獣医系の大学や専門学校、企業内アカデミーなどで勉強して資格取得を目指しましょう。

【民間資格】

トリマーやペットショップ店員、ブリーダーは資格が必須とされるケースは少ないです。しかし、実力の証明になったり面接で熱意を伝えることができたりするでしょう。

興味がある方は、挑戦してみてください。

ペット業界が向いている人の特徴

ペット業界が向いている人の特徴は以下の3つです。

• 動物が好き
• 責任感がある
• 幅広い範囲に気を配れる

動物が好きな人はペット業界に向いています。しかし、たくさんの動物のエサやりや掃除、糞尿の処理などを毎日担う上でも好きと言えることが重要です。ペット業界は仕事内容が多いですが、その中でも愛情を持って動物と触れ合える必要があるのです。

また、ペット業界は動物の命を預かる業界のため、責任感がある人も向いています。場合によっては爬虫類や昆虫類など、自分が苦手な動物の世話をすることもあります。そのような時でも、動物たちが健康でいられるように責任を持って働く必要があるのです。

さらに、ペット業界は基本的に接客業のため、動物だけでなくお客様にも気を配る必要があります。普段から周囲の人に気を配れる人は向いているでしょう。

ペット業界の魅力や就職するメリット

ペット業界の魅力や就職するメリットは以下の3つです。

• 仕事として動物と触れ合える
• やりがいのある仕事ができる
• お客様とペットに関してコミュニケーションが取れる

ペット業界では、基本的に毎日動物に触れることになります。動物を育てることでお給料をいただける数少ない業界のため、動物に愛情を持って接することができる人にとっては非常に魅力的でしょう。

また、ペットは家族の一員として捉えている飼い主が多いため、その命や健康を守るという仕事には大きな責任が伴います。しかし、その分大きなやりがいを持って仕事に取り組めます。責任感がある仕事をしたい人は、挑戦する価値があるでしょう。

さらに、ペット業界は動物だけでなくお客様とも接する機会が多いです。ペットを購入したお客様が近況を報告してくれたり、お客様から動物に関する新しい知識を教えて頂いたりすることもあります。接客が好きな人は楽しく働けるでしょう。

ペット業界の大変さや就職するデメリット

ペット業界の大変さや就職するデメリットは以下の3つです。

• 勤務時間が長くなりがち
• お世話している動物が亡くなると辛い
• 苦手な動物のお世話が大変

ペット業界では、営業時間の後に餌やりやケージの掃除などを行うことが多いです。近年はシフト制にして1日8時間を超えないように働ける店舗も増えていますが、他業界に比べると残業時間は多いでしょう。

また、動物を相手にしている以上避けられないのが、お世話している動物が亡くなることです。どれだけ大切に管理していたとしても、動物たちが突然死してしまうことも少なくないです。物好きの方であれば、動物たちの死をより辛く感じてしまうでしょう。

さらに、ペット業界では自分の好きな動物の世話のみできるわけではありません。爬虫類や昆虫類などが苦手でも、仕事である以上お世話をする必要があるのです。苦手な動物のお世話は慣れていない人だとキツく感じてしまうでしょう。

デメリットはどの業界にも必ずあります。比較検討した上で、許容できる内容かどうか必ず確認しましょう。

ペット業界の有名企業ランキングTOP3を紹介

ペット業界の有名企業ランキングTOP3は以下の3社です。

• イオンペット
• ユニチャーム
• アイリスオーヤマ

それぞれ解説します。

イオンペット

イオンペットは、国内最大級の規模を誇る店舗数を誇る、ペット業界最大手の生体・サービス会社です。

2025年までに、動物と人間の幸せな共生社会を目指して多角的なサービスを展開しています。

• 高度医療を提供し、約50の動物病院を展開する動物病院事業
• 豊富なペット関連商品をお客様に提供するリテール事業
• ペットホテルを運営するサービス事業

イオンペットは、ペット業界が健全に成長するために人材育成に力を入れており、社内大学である「イオンペットアカデミー」を運営しています。

イオンペットアカデミーとは、ペット業界の持続的成長のために強い使命感と倫理感、高い専門性を持った、質の高い人財を創出することを目的として設立された企業内大学です。以下の3つの学部が設置されています。

将来的には社外にもイオンペットアカデミーを広げることで、ペット業界全体の発展に寄与する教育機関にすることを目指しています。

業界最大手企業で働きつつ、専門知識を高めたい人におすすめです。

参考：AEON PET｜イオンペットアカデミー

ユニチャーム

ユニチャームは、生理用品やおむつなど衛生用品の大手メーカーで、ペットとの健康的な暮らしを総合的にサポートする「ユニ・チャームペット」というブランドを展開しています。

また、ペットフード業界最大手企業でもあり、以下のペットフードを販売しています。

【犬種専用フード】

【猫種専用フード】

ユニチャームはペットフードを通して、猫の栄養面や住まいの衛生面で飼い主を悩ませてきた、飼い猫の「食事の吐き戻し」という問題を解決するために、初の健康機能食ブランドである「AllWell」を開発しました。

ペットフードの「健康機能食カテゴリー」は未参入の領域だったため、営業・開発・マーケティング・生産が一丸となり「AllWell」を開発したのです。発売後は過去最速のペースで店頭に広がり、売上は計画の200%以上を達成しました。

このようにペットフードを通してペット業界の課題解決に貢献したい方におすすめです。

参考：ユニチャーム：ペットの未来を照らす新商品開発

アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマは、ペット用品から家電まで約2万5000点の「暮らしに関わる」商品を取り扱っている国内の大手メーカーです。

犬や猫用だけでなく、うさぎ・ハムスター・鳥・昆虫など幅広い動物に必要なペット用品が全て揃うため、多くの飼い主から人気を博しています。

アイリスオーヤマのペット用品の特徴は以下の2点です。

1. 圧倒的なコスト競争力
2. おしゃれかつ機能性にも富んでいる

国内の工場に自動倉庫を併設しており、メーカーでありながら問屋機能も兼ね備えているのです。製造から流通まで自前で行うことで、圧倒的なコスト競争力を獲得しています。そのため、「消費者はどのくらいの価格だと買いたいか」を基準に値付けができるのです。

また、アイリスオーヤマはもともと木が基本だった犬小屋市場に、初めておしゃれなプラスチック製の犬小屋を導入した企業でもあります。それからおしゃれかつ機能性にも富んでいる製品の開発を続けています。

国内最大手のメーカーでペット用品の開発に興味がある人は、ぜひ挑戦してみましょう。

参考：アイリスオーヤマ｜ペット用品への参入

ペット業界の志望動機の書き方

ペット業界の志望動機を書く際には、以下の2点を明確にしましょう。

• なぜペット業界なのか？
• なぜその企業なのか？

まず初めにペット業界を志望する理由を伝えましょう。その際に、動物と毎日触れ合えるという特徴や、ペットの家族化・高齢化などのトレンドを押さえておけば、企業側はプラスに見てくれます。

次に、ペット関連会社が数多くある中で、その企業を志望する理由を伝えましょう。各企業は扱う製品や事業の強みが明確に異なります。自分がペットを飼っている時に、製品を使用した経験などをアピールしましょう。

ペット業界の自己PRの書き方

ペット業界の自己PRを書く際には、以下の2点を抑えることが重要です。

• どのように企業に貢献できるか？
• 求められる能力を発揮した経験

自分がどのように企業に貢献できるかを書く際には、企業の求める人物像と自分が近いことをアピールしましょう。企業理念やビジョン・ミッションを確認し、どのような人材を求めているか確認しましょう。

また、ペット業界から求められる能力を発揮したエピソードを伝えましょう。職種ごとに求められる能力は以下の通りです。

ペットを実際に飼っている人は、上記のサービスを自分が受けたこともあるでしょう。その際の具体的なエピソードなどをもとに、自己PRを作成しましょう。

ペット業界の年収や給料！ボーナスはいくら？

ペット業界の年収と給料を職種別に紹介します。

ペット業界は他業界に比べて、若干給与水準が低めと言えます。比較した上で、自分が納得できる年収かどうか確認しましょう。

ペット業界の動向や今後の将来性は？

ペット業界は非常に将来性のある業界といえます。理由は以下の3つです。

• ペットの高齢化の影響で健康食が注目
• 新規の関連サービスの拡大
• 求人数の増加

それぞれ解説します。

ペットの高齢化の影響で健康食が注目

近年、人間だけでなくペットも高齢化が進んでおり、飼い主のペットに対する健康意識が高まっています。そこで、味や栄養にこだわったり年齢に合わせて成分を変えたりしている、単価の高いプレミアムフードが注目されています。

また、新型コロナ拡大によって在宅時間が増えたことで、飼っているペットにより良い食事を与えたいという、プレミアム志向が強くなりました。

2022年度のペットフードの市場規模は、前年度比104.8％の6,379億円を見込んでおり、2024年度には7,078億円の市場規模が予想されています。

今後もプレミアム志向によるペットフード市場及びペット業界全体の拡大が予想されるため、非常に将来性がある業界と言えるでしょう。

参考：矢野経済研究所｜ペットビジネスに関する調査を実施(2022年)

新規の関連サービスの拡大

近年、単身世帯の増加や世帯人数の減少によって、ペットが家族同様の存在として扱われる傾向があり、ペットに人間同様のサービスを受けさせたい人が増えています。

そのため、ペットの通院や手術に対応したペット保険、ペットを預かる宿泊施設のペットホテルなど多様な新規サービスが展開されているのです。

その中でも、ペットに人間と同レベルの医療を受けさせたい飼い主が増えているため、ペット医療サービスの市場が拡大しています。CTやMRIなどの高度の医療技術が、動物病院に導入され始めているのです。

今後も新規サービスは増加することが予想されるため、市場が拡大し続けるペット業界は将来性があると言えます。

求人数の増加

ペットビジネスが広がりを見せる中、各社の求人数も増えています。

ペット医療サービスの市場が特に拡大しており、経済産業省の第三次産業活動指数によると、2015年からの5年間で動物病院の数は約30%増加しました。そのため、当然ながら求人数も増えています。

他にもペット保険やペットホテルが展開されるにつれて、各社で営業や新規事業立案、SNSマーケターなどの求人数が増えています。

今後も求人数は増加が見込まれるため、ペット業界は非常に将来性がある業界と言えるでしょう。

ペット業界のよくある質問

ペット業界のよくある質問は以下の3つです。

• ペット業界には闇があるって本当？
• 市場規模はどれくらい？
• 文系or理系でも活躍できる？

それぞれ解説します。

ペット業界には闇があるって本当？

ペット業界には「闇」と呼ばれている3つのネガティブな要素が存在します。

1. 悪徳ブリーダー
2. ペットオークション
3. 引取り屋

ブリーダーには、動物に愛情を込めて育ててくれる人もいますが、異常な回数の交配を強制して子供を大量生産する、「パピーミル」と呼ばれる悪質ブリーダーが存在します。ペットショップが、この悪質ブリーダーから動物を仕入れることがあるため、闇と言われるのです。

また、ペットショップはブリーダー経由だけではなく、ペットオークションを通して動物を売買することがあります。このシステムにより手早く取引ができるため、1日に約1000匹の犬・猫が取引されており、ベルトコンベアで流れてくる動物たちを可哀想に思う人から闇と言われています。

さらに、売れ残ってしまった動物は「引取り屋」という業者に渡ります。以前のような殺処分は減っていますが、死ぬまで劣悪な環境で飼育されるため、闇と言われるのです。

これらの現状を受け入れた上でないと、ペット業界で働くのは辛くなると考えられるため、ペット業界に興味がある方は必ず自分でも調べるようにしましょう。

市場規模はどれくらい？

2021年度のペット関連総市場規模は、前年度比101.8％の1兆7,187億円です。

近年は犬・猫ともにプレミアムフード市場が拡大したり、新規サービスが拡大したりしているため、2022年度の市場規模は前年度比102.1％の1兆7,542億円、2023年度の市場規模は前年度比102.4％の1兆7,977億円を見込んでいます。

今後も市場規模は拡大し続けると考えられるため、非常に将来性がある業界と言えます。

参考：矢野経済研究所｜ペットビジネスに関する調査を実施(2022年)

文系or理系でも活躍できる？

ペット業界では、基本的には文系理系問わず、動物に愛情を持って接することができれば活躍できる業界です。トリマーの資格なども文系理系問わず取得できます。

しかし、唯一獣医師に関しては獣医系の大学などで学ぶ必要があるため、理系が活躍することになります。

ペット業界に興味がある人は、自分の興味のある職種の仕事内容や資格について調べるようにしましょう。

まとめ：拡大し続けるペット業界で、動物たちと働こう！

ペット業界には闇があると言われるため、就職先として不安に感じる人も多いでしょう。

しかし、実際はペットの高齢化や家族化により市場規模は拡大し続けており、新サービスが開発されたり新規企業が参入したりしている、非常に将来性がある業界です。求人数も増加を続けています。

業界のデメリットや闇と言われる内容を納得した上で働ければ、動物好きなら楽しく仕事ができるでしょう。

ペット業界に興味がある人は、ぜひ挑戦してみてください！