高学歴なのに仕事ができない、と思える人が身の回りにいませんか?
もしくはあなた自身がそうだと自覚したことがあるかもしれません。
一般的に、高学歴と呼ばれる人は一目置かれ優遇される存在となっています。
しかし、ビジネスシーンでは「有名大卒なのにこんなこともできないのか」など、期待値が高いがゆえに一層強く責められることもあるかもしれません。
この記事では、高学歴なのに仕事ができない人の特徴をまとめると同時に、その原因や対処法までをお伝えします。
高学歴の人が見落としがちなポイントを回避し、仕事で成功するための一助となれば幸いです。
高学歴なのに仕事ができない人の特徴
高学歴であってもなぜか仕事がうまくいかない人は、いくつかの特徴をあわせ持っていることが考えられます。
以下では、高学歴なのに仕事ができない人が抱え得る典型的な特徴を紹介し、今後の成長のためにどのようなステップを踏めばよいのかを説明します。
自分で考えられない
学問の知識や専門性が豊富である一方、自分で考える力に欠けることがあります。
学業とは、いわば履修した内容の中から一つの正解を当てるゲームのようなものです。
教科書や先生から与えられた特定の解法に基づき、確実な正解がある問題に解答することで成果を得られます。
しかし、仕事はどうでしょうか?
お客様やお取引先、上司や部下もいる中で求められることは常に変化します。
つまり、学業とは違い解法も正解も変化し得るのです。
一つの正解を見つけようとするのではなく、適宜状況を判断し、柔軟な思考で新しいアイデアや解決策を見つけ出す力が求められます。
プライドが高い
高学歴であることに誇りを持つこと自体は悪い事ではありません。
しかし、プライドが高いと完璧主義になりがちで、上司やお客様の意見を聞き入れることが出来ない傾向があります。
「自分が下手な仕事はできない」などと考え完璧主義になってしまうと、仕事を進めるスピードが落ち周囲に迷惑をかける事もあり得るでしょう。
また、プライドが高いとミスをした時も相談することが出来ず、結果的に新たな知見や解決策を身に着ける機会を損ねてしまうこともあります。
協調性がない
自分の考えが正しいと思い込むと、自己主張が強くなるだけでなく他人を受け入れられません。
結果的に、周囲から「協調性に欠ける人」という烙印を押されてしまいます。
受験勉強は個人戦ですが、仕事は基本的に団体戦です。
ビジネスの現場では、チームで協力してタスクに取り組むことが重要であり、他のメンバーとの円滑なコミュニケーションが求められます。
会社側も利益を最大化することが目的であるため、チームとして機能させる方がレバレッジ効果を得られると考えています。
人を見下す
自分の知識や能力に自信を持っているため、時に他人を見下す態度を取ってしまうことがあります。
しかし、職場では様々な背景を持つ人たちと協力して仕事を進めることが必要です。
ビジネスシーンでは職域や職能が多岐にわたります。
資料作成、プレゼン、営業、接待、財務会計、アフターサポートなど数えきれません。
他人を見下す態度を取ると、結果的に周囲から協力を得られず自分の職務すら遂行できなくなることがあります。
気が利かない
知識や分析力に優れている一方で、人間関係や職場環境における細やかな気配りができないことがあります。
仕事では単に知識や技術だけでなく、人間関係やチームの雰囲気も重要な要素です。
仕事の規模が大きくなればなるほど関わる人も当然増えます。
相手の気持ちを察し、適切な言動でサポートすることが円滑なコミュニケーションや良好な職場環境を作り出すのです。
高学歴なのに仕事ができない原因
高学歴の人が仕事で困難を感じる原因はいくつかあります。
知識や専門性が高い一方で、柔軟性や協調性に欠けることが原因となることが多いです。
以下では、高学歴なのに仕事がうまくいかない原因を詳しくご紹介します。
学校はインプット、仕事はアウトプット
学校での勉強は主に知識や理論のインプットが中心です。
教師が見守る中、教科書通りの解法や正解を覚えて自分の引き出しに入れていく作業が主となります。
一方仕事では、培ってきた知識や技術を実践し、具体的な成果としてアウトプットできるかが評価の対象となります。
お客様や上司が求めるものが絶えず変化する中、適切にアウトプットしてこそ初めて仕事になるのです。
このスキルは、学校で身に付けるそれとは大きく異なる為、意識的に磨く必要があります。
学校は競走、仕事は協力
学校では試験の成績やランキング、合否などによって競争が生まれることが多く、個人の能力評価が中心です。
一方仕事の現場では、チームで協力して目標を達成することが重要となります。
そのため仕事で成功するためには「競争」から「調和」へと意識を切り替えることが必要です。
しかし、長年学校という競争社会で個人評価を得ることに執着してきた結果、個人プレーが自分の型となり仕事の場面でも切り替えが出来ないことが考えられます。
指示待ちになる
高学歴者が指示待ちに陥る理由の一つは、教育機関での学びが教師からの指示に従っていたことから、自主的な行動が求められる職場環境に適応しにくいことです。
学校や受験の世界では、与えられた問題に正確に解答することが求められます。
しかし一方職場では、自ら課題を発見・設定し、実行し、検証する、などのフローが求められます。
ビジネスシーンでは、これといった正解がない事だらけです。
そのため、与えられる問に正解があることに慣れている高学歴の人は、正解があるかないかもわからない状況の中では何をしていいのかわからなくなってしまうのです。
失敗を恐る
失敗を恐れる背景には、高学歴な人が学校で高得点を取り優秀な成績を収めることで評価されてきた経験が関係しています。
勉強ではとにかく正解して高得点を取ることが評価され、解答を間違える事は失敗でしかありません。
しかし、仕事では失敗から学び新たなアイデアや解決策を見出すことが重要なのです。
高学歴の人は、仕事を勉強のように捉え、そこに決まった正解があると錯覚してしまうのです。
結果的に失敗から学ぶ機会を奪われ、成長が阻害されると考えられます。
高学歴なのに仕事ができない時の対処法
これまで、高学歴でありながら仕事で思うように結果が出ないと悩んでいる方の特徴や原因についてまとめてきました。
そこで以下では、「具体的に何をすれば良いのか?」という疑問にお答えしたいと思います。
ここで紹介する4つの対処法を試してみましょう。
プライドを捨てる
仕事で成功するためにまず重要なステップは、プライドを捨てることです。
高学歴な人は、文字通り「学業において」高い評価を得ているだけにすぎません。
「仕事において」も高い評価を受けるとは限らないのです。
高学歴=仕事ができる、わけではないことを自覚することが第一歩となります。
仕事は学業とは違い、教科書があるわけでもなく、解法も正解も一つとは限りません。
行き過ぎたプライドは成長の敵です。
プライドを捨て、周囲から貪欲に吸収しましょう。
他人の意見やフィードバックを素直に受け入れ、改善に取り組む姿勢を身につけることで「仕事において」も評価される人材になっていくでしょう。
仕事ができる人のやり方を真似る
同じ職場に、「仕事ができる」と言われている人はいませんか?
それは成長するチャンスです。
できる人の言動や仕事の進め方、スキルを真似して身に付けましょう。
真似をすることは、再現することです。
成功する人には理由があります。
できる人の真似をして成功を再現する、というロジックを落とし込んで徹底的に真似をしてみることは、効果的な手段の一つです。
部署異動をする
今の部署で自分の力が発揮できないと考えている場合、部署異動をするのも有効な対処法です。
部署が違えば求められるものも、評価指標も変わります。
違った視点や知識が求められる中で、自分の持つ学習能力の高さや分析力などを活かせれば仕事において飛躍できるかもしれません。
さらに、異なる業務を経験することで、自分の弱点や新たな強みを再認識できることもあります。
異動先を検討するためには、まず自分のキャリアプランや目標を明確にしましょう。
自分の強みや知識を活かして成果を出す計画を立てることで、希望部署への異動へ近づきます。
強みを活かせる場所に転職する
最後に紹介する対処法は、転職することです。
高学歴なのに仕事ができない人には様々な原因があることはわかりましたが、個人の問題だけではない可能性もあります。
そもそも、会社側が高学歴な人が強みを発揮できる業務や部署を用意できていない場合などがそれに該当します。
海外との取引が多く語学堪能な人材を求めていたり、システムに関するデータ分析や数的処理能力を求めていたりと、会社によって求めている人材も異なるものです。
転職を考える場合は、自分の強みや適性を明確に把握し、どのような業界で活躍できるかをリサーチしましょう。
新たな環境での経験は、自己成長を促し、キャリアの幅を広げることにもつながります。
まとめ
この記事では、高学歴であっても仕事において評価されず苦戦している人の特徴や原因、そして対処法を詳しくまとめました。
今の職場で原因と向き合って対処するもよし、思い切って転職するもよし。
ここにも正解はありません。
この記事を読んで下さったことが、より良いキャリア形成の一助となれば非常にうれしく思います。